アルギニンは性生活を改善します!

まとめ

 

  • セックスレスには様々な原因がありますが、中高年以上の男性の場合、特に性機能の衰え(ED、勃起不全)は主要な原因となります。
  • 最近の研究によって、陰茎の勃起は体内勃起因子の一酸化窒素(NO)によって起こることが明らかにされてきました。性的な刺激で血管(陰茎動脈など)でNOが生成します(NOはアルギニンからつくられます。そのためアルギニンが少ないと生成するNOも減ります。一方、アルギニンが多いとできるNOの量も増えます)。つぎに生成したNOによって血管が拡張し、陰茎(海綿体)に入る血液の量が増加し勃起します。陰茎に入る血液の量が多いほど陰茎はより強く勃起し、より硬くなります。NOの生成を抑制しますと勃起は起こらなくなり、一方、NOの生成を高めるアルギニンの投与によって勃起力は高まります(下図を参照ください)。
  • すなわち、EDは、様々な原因によって、勃起をコントロールしている神経系、血管系、内分泌系(男性ホルモンの低下など)、陰茎などに異常が起ったり障害されることで、性的刺激を受けても体内勃起因子のNOが生成されにくくなって、血管(陰茎動脈)が拡張しにくくなり発病すると考えられます。
  • 血管でのNOの生成は、老化、動脈硬化、糖尿病、ストレスなどで減少しますが、これが老化(加齢)や動脈硬化、糖尿病(動脈硬化を引き起こします)、ストレスなどによるEDの大きな原因と考えられています(下図を参照ください)。
  • 一方、老化や動脈硬化、糖尿病、ストレスなどによる血管でのNOの減少はアルギニンの摂取によって回復し、EDが改善されますので、アルギニンは原因に基づいたEDの根本治療成分といえると考えられます(下図を参照ください)。
  • アルギニンは、性生活でお悩み(ED)の方におすすめします。アルギニンは生体成分のアミノ酸であり、副作用の心配はほとんど無いと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした。

 

 

図.アルギニン(NO)による陰茎の勃起とアルギニンのED改善効果

【図の説明】

  性的な刺激で血管(陰茎動脈など)でNOが生成します(NOはアルギニンからつくられます)。つぎに生成したNOによって血管が拡張し、陰茎(海綿体)に入る血液の量が増加し勃起します。陰茎に入る血液の量が多いほど陰茎はより強く勃起し、より硬くなります。

  血管でのNOの生成は、老化、動脈硬化、糖尿病、ストレスなどで減少しますが、これが老化(加齢)や動脈硬化、糖尿病、ストレスなどによるEDの大きな原因と考えられています

  一方、老化や動脈硬化、糖尿病、ストレスなどによる血管でのNOの減少はアルギニンの摂取によって回復し、EDが改善されますので、アルギニンは原因に基づいたEDの根本治療成分といえると考えられます

1.ED(勃起不全)とは

1)EDとは

  ED(勃起不全)とは、正常な性欲がありながら、勃起力の不足によって性交ができないことをいいます。なおEDとは英語のErectile Dysfunctionの略です。

 

2)EDの患者数

  ED患者は20代前半から80代まで幅広い年齢層に渡っています。患者数は全国で約900万人以上と推定されています。EDで悩む男性は年齢とともに増え、40~70歳では約半数にみられるとのことですが、個人差が大きく、70代や80代でも元気な人もいます。

 

3)EDの原因

  EDの原因はさまざまですが、大きく器質的なもの、機能的(心因性)なもの、およびその混合型にわけることができます。器質性EDとは、勃起をコントロールしている神経系、血管系および内分泌系(男性ホルモンの低下など)や、陰茎などの異常や障害によるものをいい、機能性(心因性)EDとは、精神的な原因で起こるものをいいます。また、これ以外に薬物が原因となる例もあります。

  EDは、加齢(老化)、動脈硬化(血管障害)、心理的背景、家庭内や夫婦の人間関係、ストレスや自信喪失、セックスレスなどが絡み合って起きますが、これらのうち最も大きな原因となるのは動脈硬化(血管障害)です。動脈硬化(血管障害)は、老化、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、高脂血症、ストレスなどが原因で起こってきます。そのためEDは生活習慣病の一つと考えることができます。

  EDを起こす動脈硬化の主なタイプは、陰茎動脈の動脈硬化、静脈漏出、またはそれらの複合です。動脈硬化により、動脈が拡張しにくくなったり動脈が狭くなって、陰茎に入る血液の量が減少します。また、静脈漏出により、勃起中血液を陰茎にとどめることが困難になります。動脈硬化を促進する病気や習慣(老化、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙、ストレスなど)はEDを引き起こし、その悪化や進行を促進します。

  EDを引き起こす可能性のある薬物としては血圧降下薬、向精神薬、中枢神経抑制薬などがあります。

 

4)勃起はどのようにして起こるか?

  最近の研究によって、陰茎の勃起は体内勃起因子の一酸化窒素(化学式で表すとNO)によって起こることが明らかにされてきました。性的な刺激で血管(陰茎動脈など)でNOが生成します(NOはアルギニンからつくられます。そのためアルギニンが少ないと生成するNOも減ります。一方、アルギニンが多いとできるNOの量も増えます)。つぎに生成したNOによって血管が拡張し、陰茎(海綿体)に入る血液の量が増加し勃起します。陰茎に入る血液の量が多いほど陰茎はより強く勃起し、より硬くなります。NOの生成を抑制しますと勃起は起こらなくなり、一方、NOの生成を高めるアルギニンの投与によって勃起力は高まります。

  すなわち、EDは、上に述べた様々な原因によって、勃起をコントロールしている神経系、血管系、内分泌系(男性ホルモンの低下など)、陰茎などに異常が起ったり障害されることで、性的刺激を受けても体内勃起因子のNOが生成されにくくなって、血管(陰茎動脈)が拡張しにくくなり発病すると考えられます。

  血管でのNOの生成は、老化、動脈硬化、糖尿病、ストレスなどで減少しますが、これが老化(加齢)や動脈硬化、糖尿病(動脈硬化を引き起こします)、ストレスなどによるEDの大きな原因と考えられています。

  一方、老化や動脈硬化、糖尿病(動脈硬化を引き起こします)、ストレスなどによる血管でのNOの減少はアルギニンの摂取によって回復し、EDが改善されますので、アルギニンは原因に基づいたEDの根本治療成分といえると考えられます。

 

5)EDの治療法

  EDの治療法は最近進歩が見られ、いろいろな方法が開発されてきました。

  最近開発されたバイアグラ(成分名:クエン酸シルデナフィル)やその類縁薬(レビトラ、シアリス)は、経口投与でEDの症状改善に有効ですので注目されていますが、心筋梗塞等などの重大な副作用を起こし、突然死することがあります。これは心臓に問題のある人だけでなく、健康な人でも起こる可能性があります。そのため、バイアグラ(やその類縁薬)の服用によって、虚血性疾患などのように心臓や血管に病気を持っている人はもちろんのこと、普通の人でも重大な副作用が起る危険性があります。そのほか頭痛(13%の発生率)やほてり(10%の発生率)、視覚障害(2%の発生率)などの副作用が高頻度ででます。

  バイアグラ(やその類縁薬)は即効性がありますが、対症療法薬ですのでEDの原因そのもの(血管障害など)を治すわけではありません。原因となる病気などがある場合はその改善や治療を行うことが先決です。バイアグラ(やその類縁薬)は、血管を拡張するNO(体内勃起因子)の作用を増強し(cGMPという物質を増やします)、陰茎への血流が増加することによって勃起を促進します。

 

6)EDの根本治療法

  最近、EDを根本的に治療(予防改善)する成分として『アルギニン』が大変注目されています。

  アルギニンは、体内勃起因子のNOを生成し、血管を若返らせ(動脈硬化を改善します)、血管を拡張させる生体必須成分です。ところが、老化、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙、ストレス、動脈硬化などのEDの危険因子によって、アルギニンの体内での量や働き(NOの生成など)が低下することが知られています。これによってNOが減少しEDが発病したり悪化していくものと考えられます。実際、アルギニンからNOができるのを止めると勃起しなくなり、一方、これにアルギニンを補充すると勃起力が回復しました。また、ED患者にアルギニンを摂取させるとEDが改善しました。アルギニンは動脈硬化そのものも予防・改善しますので、根本からEDを予防・改善するものとして大変注目されています。また、アルギニンは生体成分のアミノ酸ですので、副作用の心配はほとんど無いと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした。

  このように、アルギニンとバイアグラはNOの働きを介してEDを改善しますが、アルギニンがNOを増やして血管を拡張させると共に動脈硬化も改善し、体に無理なく根本的にEDを改善するのに対し、バイアグラは単にNOの働きを強めて(cGMPという物質を増やします)血管を拡張し、EDの症状のみを改善するだけの(原因は改善しない)対症療法薬ですので、EDそのものは治さず、EDは悪化していき、遂には効果が消失する可能性があります(そのような時、アルギニンを一緒に飲むとEDを根本から改善し、バイアグラの効果が回復する可能性があります)。

  また、副作用についても両者は大きく異なり、アルギニンは大量(無毒性量は1日42g以上)に飲んでも特に問題となるような副作用は報告されていませんが、バイアグラは突然死など重篤な副作用を含め多くの副作用があります。

  アルギニンは、EDの治療において、EDを根本から改善するため、またその安全性の高さから、先ず最初に使われるべきもの、あるいは基礎治療に使われるべきものと考えられます。また、バイアグラとの併用で相乗効果が見られますので、アルギニンやバイアグラ(やその類縁薬)だけでは効果が弱い場合一緒に飲むことで効果を高めることが可能と考えられます。

  なお、妊娠を希望する方の場合には、アルギニンは精子数を増やし、精子の運動性を高め、男性不妊症を改善しますので、より望ましい成分と考えられます(詳しくは「アルギニンは不妊症を改善します!」をご覧下さい)。

  しかしながら、最近の研究によると、アルギニンをEDの治療や予防に使用する場合、極めて重要な多くの問題点があることが明らかになってきました。そのため、アルギニンの問題点を克服した製品を使用することが、アルギニンの働きを十分に享受するためには必須のことと考えられます(詳しくは「●アルギニンの摂取方法」をご参照ください)。

 

2.『アルギニン』のED(勃起不全)予防・改善効果

1)アルギニンは体内勃起因子の「NO」を増やし、血管障害を改善して根本からED(勃起不全)を予防・改善します

〔以下のアルギニンの働きは国際的な一流の医学誌や科学誌に掲載された信頼できるデータに基いたものです。詳しくは「3.アルギニンのED(男性機能の障害)改善効果を証明する文献」をご覧下さい〕

●アルギニンは血管でのNOの生成を増やし、老化により低下した勃起能やED患者の勃起障害を改善しました。アルギニンは若くて健康で通常の勃起力がある場合も勃起力をさらに増強しました。アルギニンはバイアグラ(やその類縁薬)と違って問題となる副作用はほとんどありませんでした。

●アルギニンは、動脈硬化を予防・改善しました。(「アルギニンは動脈硬化および心血管病を予防・改善します」をご覧ください)。

●アルギニンは、陰茎血管でのNOの生成を増やすことによる血管拡張作用と、動脈硬化(EDの原因)の改善作用の両作用によって、EDを根本から予防改善するものと考えられました。

●アルギニンは、バイアグラのED改善作用を増強しました。バイアグラは、NOの働きを高めて(cGMPという物質を増やします)EDを改善しますが、アルギニンはNOを増やすことでバイアグラの効果を増強します。

●アルギニンのED改善効果は抗酸化剤の併用によって増強されました。抗酸化剤は、一酸化窒素合成酵素(NOS。アルギニンからNOを生成する)の働きを高め、アルギニンからのNOの生成をさらに増やすものと考えられました。

●このように、アルギニンは、EDを改善しました。また、アルギニンはバイアグラのED改善作用を増強しました。抗酸化剤はアルギニンの働きを高めました。

●アルギニンは生体成分のアミノ酸であり、副作用の心配はほとんど無いと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした(Shao A et al., Risk assessment for the amino acids taurine, L-glutamine and L-arginine. Regul Toxicol Pharmacol, 50, 376 (2008))。


2)アルギニンの適用、摂取方法およびご注意

●アルギニンを特におすすめしたいEDのタイプ

  アルギニンは体内勃起因子のNOを増やして根本的にEDを改善し、副作用の心配がない、唯一の(生体)成分ですので、EDの治療にまず最初に使って頂きたい成分です。特に老化や動脈硬化(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、肥満、ストレスなどによるEDの原因は主に動脈硬化です)が原因のEDには特におすすめです(老化によるEDも動脈硬化が主な原因と考えられます)。また、バイアグラなどの他のED改善薬と併用することで、バイアグラのED改善効果を増強します。抗酸化剤もアルギニンの働きを増強します。

●アルギニンの摂取方法

★アルギニンとして1日3~6g程度の摂取をおすすめします(これより少ない量では効果はほとんど期待できないと考えられます)。2~4週間程度摂取し様子を見ます。

  なお、アルギニンを大量に(例えば1日3g程度以上)、そして(あるいは)長期間(例えば3ヶ月程度以上)摂取すると、体内のアルギナーゼ(アルギニンを分解します)が活性化されアルギニンが分解されるために、アルギニンの働きが減弱したり消失する可能性が高いです。そのため、大量のアルギニンを長期間漫然と摂取することはお避け下さい。

★アルギニンに抗酸化剤(ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10、ピクノジェノールなど)を併用すると効果が増強される可能性があります〔例えば2倍程度。そのためアルギニンの摂取量は半分程度(例えば1日1.5~3g程度)で済みます〕。

  抗酸化剤の摂取量は、例えばビタミンCは1日100mg程度、ビタミンEは1日50~100mg程度をおすすめします(ビタミンEの摂取量は1日100mgを超えないようにします。1日100mgより多くの量を摂取すると長期間の摂取で死亡率が高くなる可能性があります)。コエンザイムQ10は1日30mg程度をおすすめします。ピクノジェノールは1日60~120mg程度をおすすめします〔なお、ピクノジェノールはフランスカイガンショウの樹皮抽出物(松樹皮抽出物)であり体にとっては異物であるために体に負担がかかり特に長期に摂取する場合安全性面で心配がありますのでご注意下さい〕。
  なお、この場合も、アルギニン(+抗酸化剤)の長期間(例えば3ヶ月程度以上)の摂取によって、体内のアルギナーゼが活性化されアルギニンが分解される可能性が高いため、アルギニンの働きが減弱したり消失したりする可能性が高いですので、長期間の摂取はおすすめできません。

★アルギニンに抗酸化剤およびシトルリンを併用すると、アルギニンの働きは7倍程度以上に増強されることが期待できます〔そのためアルギニンの摂取量は1/7程度(例えば1日0.5~1g程度)で済むと考えられます〕。

  なお、この場合は、上記の場合(アルギニンのみ、あるいはアルギニン+抗酸化剤)と異なり、シトルリンはアルギナーゼ阻害作用を有していますので、アルギニンによるアルギナーゼの活性化を阻害します。そのため、アルギナーゼによるアルギニンの分解が抑制され、アルギニンの働きが高まり、長期間の摂取によってもアルギニンの働きが減弱したり消失することなく、アルギニンが強力に働き続けることが期待できます。

  アルギニンとシトルリンの比率は1:0.8~1が望ましいです。シトルリンの摂取量は1日1000mgまたはそれ以上が望ましいです。抗酸化剤の摂取量は、例えばビタミンCは1日100mg程度、ビタミンEは1日50~100mg程度、コエンザイムQ10は1日30mg程度をおすすめします。

  つまり、おすすめする1日摂取量は、アルギニン(1000mg)、シトルリン(1000mg)、ビタミンC(100mg)、ビタミンE(50~100mg)、コエンザイムQ10(30mg)です。これらの成分を含むサプリメントは、アルギニン6000mgあるいはそれ以上に相当し、しかも長期摂取によって働きが弱くなったり消失したりすることが無く、長期間にわたって強力に働き続けることが期待できます。

【まとめ】
  最新の医学文献データから、EDの予防・改善に現在最もおすすめできるアルギニンサプリメントは、アルギニン、シトルリン、および抗酸化剤(ビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10など)を含有するサプリメントです。おすすめする1日摂取量は、アルギニン(1000mg)、シトルリン(1000mg)、ビタミンC(100mg)、ビタミンE(50~100mg)、コエンザイムQ10(30mg)です。なお、1日摂取量は病状や効果等によりご加減ください。

  (以上については詳しくは『最新医学データに基づいたアルギニンの飲み方とアルギニンサプリメントの正しい選び方』および「アルギニンの欠点を克服し、超強力・超持続を目指した、進化型「スーパーアルギニンサプリメント」の開発の試み=長寿、健康長寿、若返り、老化・老化病抑制も夢ではない、究極のスーパーアンチエイジングサプリの創製を目指して=」[詳細編]または[概要編]をご参照ください)。

●ご注意
  ニトログリセリン製剤(体内でNOを生成します)はアルギニンの効果(循環系に対する作用)を増強する可能性がありますので、一緒に使用する場合は注意して用いるか医師にご相談下さい。

  アルギニンはバイアグラの効果を増強しますが、バイアグラには副作用がありますので、アルギニンをバイアグラと一緒に飲むときは必ず医師にご相談下さい。

●アルギニンを摂取する場合の注意点
  これについては『最新医学データに基づいたアルギニンの飲み方とアルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。

 

3)使用例(筆者の摂取体験記)

  アルギニン(1000mg)+シトルリン(1000mg)+ビタミンC(100mg)+ビタミンE(50~100mg)+コエンザイムQ10(30mg)を1日目安量として含むサプリメントを摂取した場合、アルギニン(1日3~6g程度以上)(またはアルギニン+ピクノジェノール)で効果が感じられない場合、あるいは感じられなくなった場合でも強い効果が感じられ、それが減弱することなく効果が表れ続けています。

3.アルギニンのED(男性機能の障害)改善効果を証明する文献


1)アルギニンのED改善効果

●Moodyらは、アルギニンの投与によってラット(老若を問わず)の勃起が促進されることを示しました(J. Urol., 1997; 158: 942-947)

  若いラット(5ヶ月齢)と年とったラット(20ヶ月齢。ラットの平均寿命は2~3年です))にアルギニンまたは一酸化窒素生成阻害剤(L-NAME)〔勃起因子の一酸化窒素(NO)がつくられるのを阻害します〕を8週間経口投与しました。ラットは海綿体神経の電気刺激による勃起試験(最大海綿体内圧で評価)を行いました。若いラットにくらべ年とったラットでは勃起能が低下していました。アルギニン投与によって、若いラットも年とったラットも勃起能が有意に増加しました。アルギニンを投与した年とったラットの勃起能は、アルギニンを投与しない若いラットの勃起能と同等まで改善しました。一方、一酸化窒素生成阻害剤を投与したラット(老若とも)では、勃起能はほぼ完全に消失しました。陰茎の一酸化窒素合成酵素(アルギニンから一酸化窒素を生成する酵素)の活性は、若いラットにくらべ年とったラットでは低下していましたが、アルギニンの投与によって、アルギニンを投与しない若いラットよりも活性は高くなりほぼ2倍に増加していました。

  これらの結果から、老化によって勃起能は低下すること、陰茎の勃起は主に一酸化窒素(NO、勃起因子)の働きによって行われていること、アルギニンは一酸化窒素合成酵素の活性を高め一酸化窒素(NO)の生成を促進することで(老若を問わず)勃起能を高めること、アルギニンは年とったラットの低下した勃起能を若いラットと同等レベルまで改善することが示されました。

 

●Zorgniottiらは、ED患者(15人)にアルギニン(1日約3g)を2週間投与したところ、EDの改善(改善率40%)がみられ、勃起力と性交率において改善が見られることを示しました(Int. J. Impot. Res., 1994; 6: 33-35)

  一方、アルギニンを1日1.5g摂取した場合にはEDの改善はみられませんでした(Urol. Int., 1999; 63: 220-223)。

 

●Wollmanらは、器質性ED患者(46人)に二重盲検法のもと、アルギニン(1日5g)またはプラセボ(偽薬)を6週間経口投与しました。その結果、アルギニン投与群(29人)では勃起障害の有意な改善がみられました。プラセボ(偽薬)投与群では改善はほとんどみられませんでした。アルギニン投与による勃起障害の改善は、一酸化窒素(NO)の産生が低下している患者においてより有効であることが示されました(B. J. U. Int., 1999; 83: 269-273)。


2)アルギニンがバイアグラのED改善効果を増強する例

●Montovaniらは、アルギニンがバイアグラのED改善効果を増強することを示しました(Minerva Med., 2001; 92: 285-287)

  116名のED患者を二つにわけ、一方にはバイアグラのみを、他方にはバイアグラとアルギニンを投与しました。その結果、バイアグラのみの投与群よりバイアグラとアルギニンを一緒に飲んだ群の方がED改善効果がより優れていました。

  なお、バイアグラの効果は文献によると、10日間の投与で約50%の患者にEDの改善が見られ、3ヶ月の投与で60~70%の患者にEDの改善が見られると報告されています。


3)アルギニンのED改善効果が抗酸化剤によって増強される例

●Stanislavovらは、アルギニンのED改善効果をピクノジェノール(抗酸化剤)が増強することを示しました(R. Stanislavov; V. Nikolova, Treatment of Erectile Dysfunction with Pycnogenol and L-arginine, J Sex Marital Ther., 2003; 29: 207-13)。

  40名のED患者(男性、25~45歳、器質性EDの患者を除く)に、最初の1ヶ月間アルギニン(1日1.7g)のみを摂取させました。その結果、2名(5%)の患者にED改善効果が見られたのみでした。次の1ヶ月間アルギニン(1日1.7g)に加えピクノジェノール(1日80mg)を摂取させました。その結果、32名(80%)の患者にED改善効果が見られました。さらに次の1ヶ月間アルギニン(1日1.7g)に加えピクノジェノール(1日120mg)を摂取させました。その結果、37名(92.5%)の患者にED改善効果が見られました。このように、抗酸化剤のピクノジェノールはアルギニンのED改善効果を増強しました。

【考察】
  この試験で採用されたアルギニンの摂取量は1日1.7gですが、この量ではアルギニンはほとんどED改善効果を示しませんでした。ところが、これにピクノジェノールを1日80~120mg併用すると明らかにED改善効果が示されました。それでは、アルギニンの摂取量をもっと増やしたらどうなるでしょうか。他の文献(上記の1)の文献など)からはアルギニンの摂取量が3~5gのときED改善効果が見られることが示されています。

  では、アルギニンを3~5g、あるいはそれ以上摂取したときと、アルギニン1日1.7gにピクノジェノールを80~120mg併用したときとでどちらがED改善効果は優れているでしょうか。直接比較した試験は現在ないようですので、間接的に比較してみます。恐らく老化などによるEDなどの軽いEDでは両者の効果はほぼ同等と考えられます。一方、器質性EDなどのより重症のEDの場合は、アルギニンを3~5g以上摂取したときの方が効果が高い可能性があります。本文献の試験では器質性EDの患者を除いていましたが、それはこの患者にはほとんど効果が期待できないからです(Eur Bull Drug Res, 2003; 11: 29-37)。一方、アルギニン1日5g摂取の場合(上記試験1)のWollmanらの試験)では器質性EDの患者にも有効であることが示されています。

  では、ピクノジェノールはどういうメカニズムでアルギニンのED改善効果を増強するのでしょうか。アルギニンのED改善効果は、アルギニンの摂取によって、勃起因子である一酸化窒素(NO)が増えることで起こります〔アルギニンは一酸化窒素合成酵素(NOSといいます)の働きでNOに変化します〕。勃起は体内勃起因子であるNOの働きで起こりますから、アルギニンの摂取でNOを増やすことは体に無理なく体の生理作用に従ってEDを改善する理想的な方法といえます。ところが、EDの主な原因は血管の動脈硬化ですが、動脈硬化では活性酸素の生成が増加します。NOは活性酸素(特にスーパーオキシド)と反応して別の物質に速やかに変化してその働きを消失してしまいますので、活性酸素(特にスーパーオキシド)があると折角NOを増やしてもその働きが低下してしまいます。抗酸化剤は活性酸素を消去してNOの分解を抑制すると考えられます。ピクノジェノールは抗酸化作用を持っていますので、その増強効果は、一つにはその活性酸素消去効果によるNO分解の抑制作用によると考えられます。一方、ピクノジェノールはNOSの活性を高める作用があり、アルギニンからのNOの生成を高めます。NOSは、動脈硬化において増加した活性酸素によってその働きが阻害され、NOの生成が減少します。抗酸化剤は活性酸素によるNOSの阻害を防ぎNOSを活性化します。それによってアルギニンからのNOの生成を促進します。すなわち、ピクノジェノールはその抗酸化作用によって、活性酸素がNOSを阻害するのを防ぎ、NOSを活性化し、アルギニンからのNOの生成を促進するものと考えられます。現在のところ、ピクノジェノールのNOS活性増強効果が、アルギニンに対する増強効果の要因になっていると考えられています(Eur Bull Drug Res, 2003; 11: 29-37)。

  では、抗酸化剤の中でピクノジェノールだけがNOS活性増強効果を示すのでしょうか。実際には、多くの抗酸化剤がNOSを活性化することが知られています。特に、ビタミンEとビタミンCはNOSの活性を高め、アルギニンの働きを増強することが報告されています(Proc Natl Acad Sci USA, 2003; 100: 1420など)。このことから、ピクノジェノールだけがアルギニン(NOを介した)の働きを増強するわけではありません。

  さらに、アルギニンにも抗酸化作用やNOS活性化作用が認められています。加えて、アルギニンと抗酸化剤とを一緒に使うとそれぞれの単独の場合よりさらに強くNOS活性が増強されました(Proc Natl Acad Sci USA, 2003; 100: 1420など)。

  アルギニン、ビタミンC、ビタミンEは体に必要な成分で適切に用いれば安全性に問題はないと考えられますが、ピクノジェノールはフランスカイガンショウの樹皮抽出物(松樹皮抽出物)であり体にとっては異物であるために体に負担がかかり特に長期に摂取する場合安全性面で心配がありますのでご注意下さい。

  最近、アルギニンにピクノジェノールを配合した製品が国内外で販売されていますが、これは上記の文献等の結果に基づいて開発されたものです(より詳しくはEur Bull Drug Res, 2003; 11: 29-37等の文献を参照下さい)。本製品の効果は、基本的には上記のStanislavovらの文献で示されたように、アルギニンとピクノジェノールとを一緒に飲むことで得られる効果と同等と考えられます(アルギニンとピクノジェノールの摂取量がお互いに同じ場合)。つまり、アルギニンとピクノジェノールを別々に買って一緒に飲んでも、アルギニンとピクノジェノールが一緒に配合された製品を買って飲んでも、アルギニンとピクノジェノールの量がそれぞれ同じならどちらも同等な効果が期待できますので、どちらを採用するかは価格比較(どちらが安いか)などによっての判断になると思います。

  最近は、さらに優れたアルギニンサプリメントが開発されてきています。それについては『最新医学データに基づいたアルギニンの飲み方とアルギニンサプリメントの正しい選び方』および「アルギニンの欠点を克服し、超強力・超持続を目指した、進化型「スーパーアルギニンサプリメント」の開発の試み=長寿、健康長寿、若返り、老化・老化病抑制も夢ではない、究極のスーパーアンチエイジングサプリの創製を目指して=」[詳細編]または[概要編]をご参照ください。

 

(2019年11月16日記)
 

アルギニンはこのような方に特におすすめします

トピックス

●2021年9月30日
★アルギニンが新型コロナウィルス感染症を改善することが示されました。

トピックス

●2020年7月27日
★本日、アルギニンで初めて、アルギニン(単成分)を機能性関与成分とする機能性表示食品(弊社開発品)の届出が受理されました。

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