アルギニンは骨粗しょう症を予防・改善します!

まとめ

 

  • 一酸化窒素(NO)は骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を改善し、骨折の治癒を促進しました。
  • エストロゲンの骨粗鬆症改善作用は、NO(cGMP)の作用を介していることが示されました。
  • アルギニン製剤〔アルギニン、リシン、(グリセロリン酸)、ラクトースを含有〕は、閉経後骨粗鬆症患者や老人性骨粗鬆症患者の骨密度を増やし、痛みの症状を軽減させました。また、骨折の治癒を促進しました。アルギニン製剤中のアルギニン、リシン、およびラクトースは腸からのカルシウムの吸収を促進し、アルギニンはNOを介して骨形成を促進すると考えられました。
  • アルギニンは、エストロゲンと同様、NOを介して(アルギニンは一酸化窒素合成酵素の働きでNOに変化して)、骨形成を促進すると考えられます。一方、アルギニンはエストロゲンのような女性器(卵巣、子宮など)に対する女性ホルモン作用を有していませんので、安全性の高い骨粗鬆症や骨折の予防・改善成分と考えられます。
  • アルギニンは、経口投与で、老人や閉経後の女性の成長ホルモンの分泌を促進させますので、老人や閉経期後の女性の骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。
  • このように、アルギニンは、NOや成長ホルモンの働きを介して、骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。
  • アルギニンは、骨減少症や骨粗鬆症でお悩みの方、特に閉経後の女性の方にぜひ使って頂きたい成分です。アルギニンは体内成分で、私たちの体に欠かすことのできないアミノ酸ですので、副作用の心配はほとんどないと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした。

図.アルギニンの骨粗鬆症予防・改善作用

【図の説明】

  骨粗鬆症の原因や危険因子として、加齢(老化)、生活習慣の乱れ(カルシウム不足、ビタミンD不足、ビタミンK不足、運動不足、日照不足、喫煙、過度の飲酒など)、閉経〔女性ホルモン(エストロゲン)の減少〕などがあります。加齢(老化)によって、腸管からのカルシウムの吸収は低下し、骨吸収は高まります。また、骨芽細胞の働きは低下し、骨形成は減少します。さらに、老人では筋力が低下し、運動の機会も少なくなりますので骨量や骨密度は低下します。生活習慣の乱れによって骨量や骨密度が低下します。エストロゲンの減少によって、破骨細胞の活性は高まり、骨吸収が増大し、骨量は減少すると考えられています。

  骨量減少、骨密度低下、あるいは骨粗鬆症の予防・改善対策として、その原因が生活習慣の乱れによる場合はそれを改善します。閉経による女性ホルモン(エストロゲン)減少の場合はエストロゲンの補給を行います。エストロゲンの骨粗鬆症改善作用は、NO(cGMP)の作用を介していることが示されました。

  アルギニン(製剤)は、閉経後骨粗鬆症患者や老人性骨粗鬆症患者の骨密度を増やし、痛みの症状を軽減させました。また、骨折の治癒を促進しました。アルギニンは、エストロゲンと同様、NOを介して骨形成を促進すると考えられます〔アルギニンはエストロゲンと異なり女性器(卵巣、子宮など)に対する女性ホルモン作用を有していませんので、安全性の高い骨粗鬆症や骨折の予防・改善成分と考えられます〕。一方、アルギニンは、老人や閉経後の女性の成長ホルモンの分泌を促進させます。このように、アルギニンは、NOと成長ホルモン作用の両作用によって骨粗鬆症を予防・改善すると考えられます。

 
≪アルギニンは骨粗鬆症を予防・改善します!≫
 
1.骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とはどういう病気でしょうか
 
●骨粗鬆症とは、なんらかの原因で、骨の量(骨量)が減少して、骨折の危険性が高まっている状態をいいます。
 
●骨には、骨芽細胞と破骨細胞という2つの細胞があり、骨芽細胞は骨を作り(骨形成といいます)、破骨細胞は骨を壊し(骨吸収といいます)ています(これを骨代謝といいます)。骨では、この骨形成と骨吸収が常に繰り返されて、骨は常に改造されています(これを骨リモデリングといいます)。これによって、骨が正常な形や機能を維持するのを制御しています。
 
●骨粗鬆症は、原発性骨粗鬆症と続発性骨粗鬆症にわけられます。原発性骨粗鬆症は、骨粗鬆症の95%以上を占め、これといった病気がなく起こってくるもので、老人性骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症、妊娠後骨粗鬆症などがあります。続発性骨粗鬆症は、骨粗鬆症全体の5%未満とみなされ、ある病気が原因でおこってくるもので、ある特定の内分泌疾患、消化器疾患、血液疾患などにともなっておこってきます。また、ある種の薬剤が原因となることもあります。
 
●骨量や骨密度(骨の硬さ)は、老人になると減少し始めますが、女性では閉経を境にこれらは急激に減少し(閉経期が始まると、女性は5~7年の間骨量は3~5%/年減少します)、その後も減少し続けます。女性では、骨粗鬆症は60歳代から急激に増加をはじめ、50歳代では10%未満であったのが、60歳代では約30%の女性に骨粗鬆症がみられるようになり、その後も年齢とともに増加します。骨折を経験した人は、女性では70歳代以降に急激に増加し、70歳代で約30%に、80歳代では40%以上に達します。男性では、60歳代で約3%、70歳代で約8%といわれており、女性に比べ低率です。このように骨粗鬆症は女性に多い病気です。
 
●老人性骨粗鬆症の発症には加齢に伴う種々の因子が関与しています。加齢に伴って、腸管からのカルシウムの吸収は低下し、骨吸収は高まります。骨芽細胞の働きは低下し、骨形成は減少します。老人では筋力が低下し、運動の機会も少なくなりますので骨量や骨密度は低下します。
 
  閉経後骨粗鬆症の原因は、閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。エストロゲンの減少によって、破骨細胞の活性は高まり、骨吸収が増大し骨量は減少すると考えられています。
 
 
●診断は、問診、視診、血液生化学的検査、X線検査などの画像検査などによっておこなわれます。また、骨量の測定もおこないます。これらの結果により、正常、骨量減少(骨減少症)、あるいは骨粗鬆症と診断されます。
 
●骨粗鬆症の治療の最大の目的は骨折を防ぐことです。そのためには、骨の強度を保つために骨粗鬆症を予防し、また、進展を防止することが大変重要になってきます。
 
  骨粗鬆症の予防および治療の第一はその原因をできるだけ除くことです。骨粗鬆症の危険因子として、遺伝因子、加齢、性(女性、エストロゲンの不足)、カルシウム不足、ビタミンD不足、ビタミンK不足、運動不足、日照不足、喫煙、過度の飲酒などがあげられていますので、これらを改善するための努力を行います。日本人では特にカルシウムの不足が問題とされています。カルシウムを多く含む食品(牛乳やその製品、小魚類、大豆製品など)やカルシウム製剤(サプリメント)を積極的にとることを心がける必要があります。運動不足や寝たきりは骨量や骨密度を低下させますので、特に閉経後の女性は積極的に運動を行います。これらの生活習慣の改善によっても骨量減少を防げないときや、骨粗鬆症が進行して骨折を伴っている場合は薬物療法を行います。
 
●骨粗鬆症の薬物療法としては、骨吸収を抑えて骨粗鬆症を改善する骨吸収抑制剤(エストロゲン製剤、カルシトニン、ビスフォスフォネート)と、骨形成を促進して骨粗鬆症を改善する骨形成促進剤〔副甲状腺ホルモン(副甲状腺ホルモンの持続的な投与は骨吸収を促進し骨密度を低下させますが、間欠的投与では逆に骨形成を促進し骨折のリスクを低下させます)、活性型ビタミンD3、ビタミンK2〕があります。
 
  閉経後の女性の骨粗鬆症の第一選択薬(最初に使われる薬をいいます)はエストロゲン製剤です。閉経初期の骨量減少を予防し、骨粗鬆症になった女性の骨量を増加させ、骨折率を低下させるといわれています。しかし、エストロゲンは女性ホルモン作用により子宮内膜がんや乳がんの危険性を高めます。ラロキシフェンは、エストロゲン受容体を介して作用を発現しますが、選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)であり、子宮を刺激せず、乳房のエストロゲン効果に拮抗するので、乳癌リスクを減少させる可能性があります。一方、骨においてはエストロゲン受容体に結合後、エストロゲンと同様な骨吸収抑制作用を示し、骨密度の増加と、骨折抑制効果を示しました。
 
 

 

2.骨粗鬆症のアルギニン療法


1)骨粗鬆症に対するアルギニンの効果

〔以下のアルギニンの働きは国際的な一流の医学誌や科学誌に掲載された信頼できるデータに基いたものです。詳しくは下記文献≪3.アルギニンが骨粗鬆症を改善する例≫をご覧下さい〕

 

●一酸化窒素(NO)は骨粗鬆症を改善し、骨折の治癒を促進しました。

 

●エストロゲンの骨粗鬆症改善作用は、NO(cGMP)の作用を介している可能性が示されました(Immunology, 2001, 103, 255. Cell Metab, 2019, 29, 627)。

 

●アルギニン製剤〔アルギニン、リシン、(グリセロリン酸)、ラクトースを含有〕は、閉経後骨粗鬆症患者や老人性骨粗鬆症患者の骨密度を増やし、痛みの症状を軽減させました。また、骨折の治癒を促進しました。アルギニン製剤中のアルギニン、リシン、およびラクトースは腸からのカルシウムの吸収を促進し、アルギニンはNOを介して骨形成を促進すると考えられました。

 

●アルギニンは、エストロゲンと同様、NOを介して(アルギニンはNOに変化して)、骨形成を促進すると考えられます。一方、アルギニンはエストロゲンのような女性器(卵巣、子宮など)に対する女性ホルモン作用を有していませんので、安全性の高い骨粗鬆症や骨折の予防・改善成分と考えられます。

 

●アルギニンは、経口投与で、老人や閉経後の女性の成長ホルモンの分泌を促進させましたので、老人や閉経期後の女性の骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。

 

●このように、アルギニンは、NOや成長ホルモンの働きを介して、骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。

 

●アルギニンは、骨減少症や骨粗鬆症でお悩みの方、特に閉経後の女性の方にぜひ使って頂きたい成分です。アルギニンは天然成分で、私たちの体に欠かすことのできないアミノ酸ですので、副作用の心配はほとんどないと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした。


2)アルギニンの摂取方法

 

●通常のアルギニンサプリメントの場合

  骨粗鬆症の予防や治療に対して、アルギニンの摂取量は、アルギニンとして1日2~4g程度の摂取(1日2~3回に分け摂取)から始め、効きめを見ながら摂取量を調節します。

 

●『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合

  アルギニンの問題点を克服し効果が大幅に高まることが期待できる『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合、アルギニンとして1日1g程度の摂取から始めます。効きめを見ながら摂取量を調節します。効果をあらわす摂取量は個人によって異なる場合があります。なお、『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合、そのアルギニン1gは、通常のアルギニンサプリメントのアルギニン6~8g程度あるいはそれ以上に相当すると考えられます。また、アルギニンを大量(例えば1日3g程度以上)に、そして(または)長期間(例えば3ヶ月程度以上)摂取し続けても、アルギニンの効果が弱くなったり、消失したりする可能性は低いです(『アルギニンサプリメントの正しい選び方』もご参照下さい)。

  なお、『進化型スーパーアルギニンサプリメント』には、骨粗鬆症を予防・改善するビタミンD3とカルシウムが含まれています。そのため、アルギニンとビタミンD3とカルシウムは骨粗鬆症の予防・改善に対し相乗効果を示す可能性がありますのでより高い効果が期待できます。

 

●アルギニンを摂取する場合の注意点
  これについては『アルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。


3.アルギニンが骨粗鬆症を改善するデータ(文献)

①Finiらは、アルギニン製剤(アルギニン、リシン、ラクトースを含有)が骨量減少を改善する可能性を示し、また骨折の治癒を促進することを示しました(Minerva Med., 1996;87: 81-88;Ann. Ital. Chir., 1996;67: 77-82;Biomed. Pharmacother., 2001;55:213-220)

  卵巣摘除ラット(雌のラットの卵巣を取り出すことでエストロゲンを欠乏させたラットです。エストロゲンの欠乏によって骨減少症や骨粗鬆症を引き起こします)にアルギニン製剤を投与したところ、骨量の減少が改善される可能性が示されました。つぎに、麻酔下に左の腓骨を骨折させたウサギに、アルギニン製剤を毎日投与し(対照群にはラクトースを投与)、15、30、40、50、60日目にその効果を検討しました。その結果、アルギニン製剤を投与した群では骨折の治癒が促進されました。その効果は骨折手術後30日から特に顕著でした。

  骨粗鬆症や骨折に対するアルギニン製剤の効果をさらに検討するため、骨芽細胞に対するアルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の作用が検討されました。骨芽細胞は正常および骨減少症ラットの大腿骨より調製されました。正常ラットおよび骨減少症ラットよりの骨芽細胞の間には違いはありませんでした。アルギニンとリシンの混合物の添加によって、正常ラット由来の骨芽細胞の一酸化窒素(NO)の生成は有意に増加しました。アルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の添加によって、正常ラット由来の骨芽細胞のI型コラーゲン(骨をつくっているタンパク質、これが足りないと骨粗鬆症などになります)の合成は有意に増加しました。アルギニンとリシンの混合物の添加によって、骨減少症ラット由来の骨芽細胞の増殖と細胞数は有意に増加しました。アルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の添加によって、骨減少症ラット由来の骨芽細胞のNOの生成とI型コラーゲンの合成は有意に増加しました。これらの骨芽細胞に対するアルギニンの作用と、アルギニンとリシンの混合物の作用の間にはほとんど差はありませんでした。これらの結果から、アルギニン製剤による骨粗鬆症の改善および骨折治癒促進効果は、主にアルギニンによる骨芽細胞の増殖促進作用、NO生成増加作用、I型コラーゲン合成促進作用などによると考えられました。

 

②Bellatiらは、閉経後骨粗鬆症患者(カルシトニンを基礎的に投与)にアルギニン製剤(アルギニン、リシン、グリセロリン酸、ラクトースを含有)を6ヶ月間投与しました。その結果、アルギニン製剤の投与によって、骨密度の増加、血中オステオカルシン(骨基質タンパク質で、骨芽細胞から産生され、骨形成時にその血中濃度は上昇します)濃度の増加、痛みの症状の減少、鎮痛剤投与量の減少、パラトルモン(副甲状腺ホルモンともいいます。副甲状腺で生成分泌されるポリペプチドホルモンで、血中のカルシウム濃度を高める作用があります。また、骨に直接作用してカルシウムを放出させ、骨吸収を促進します)およびヒドロキシプロリン(骨コラーゲンのアミノ酸成分で骨質破壊が起こると骨から排出されます)の血中濃度の減少が認められました(Minerva Med., 1994;85: 327-332)。

 

③Abateらは、老人性骨粗鬆症患者(40人)(カーボカルシトニンを基礎的に投与)にアルギニン製剤(アルギニン、リシン、ラクトースを含有)を投与しました。その結果、アルギニン製剤の投与によって、骨密度の増加、痛みの症状の減少、パラトルモンおよびヒドロキシプロリンの血中濃度の減少が認められました(Minerva Med., 1994; 85: 253-259)。
 

 

                                   (2020年1月8日記)

 

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