お気軽にお問合せください
図.アルギニンの骨粗鬆症予防・改善作用
【図の説明】
骨粗鬆症の原因や危険因子として、加齢(老化)、生活習慣の乱れ(カルシウム不足、ビタミンD不足、ビタミンK不足、運動不足、日照不足、喫煙、過度の飲酒など)、閉経〔女性ホルモン(エストロゲン)の減少〕などがあります。加齢(老化)によって、腸管からのカルシウムの吸収は低下し、骨吸収は高まります。また、骨芽細胞の働きは低下し、骨形成は減少します。さらに、老人では筋力が低下し、運動の機会も少なくなりますので骨量や骨密度は低下します。生活習慣の乱れによって骨量や骨密度が低下します。エストロゲンの減少によって、破骨細胞の活性は高まり、骨吸収が増大し、骨量は減少すると考えられています。
骨量減少、骨密度低下、あるいは骨粗鬆症の予防・改善対策として、その原因が生活習慣の乱れによる場合はそれを改善します。閉経による女性ホルモン(エストロゲン)減少の場合はエストロゲンの補給を行います。エストロゲンの骨粗鬆症改善作用は、NO(cGMP)の作用を介していることが示されました。
アルギニン(製剤)は、閉経後骨粗鬆症患者や老人性骨粗鬆症患者の骨密度を増やし、痛みの症状を軽減させました。また、骨折の治癒を促進しました。アルギニンは、エストロゲンと同様、NOを介して骨形成を促進すると考えられます〔アルギニンはエストロゲンと異なり女性器(卵巣、子宮など)に対する女性ホルモン作用を有していませんので、安全性の高い骨粗鬆症や骨折の予防・改善成分と考えられます〕。一方、アルギニンは、老人や閉経後の女性の成長ホルモンの分泌を促進させます。このように、アルギニンは、NOと成長ホルモン作用の両作用によって骨粗鬆症を予防・改善すると考えられます。
〔以下のアルギニンの働きは国際的な一流の医学誌や科学誌に掲載された信頼できるデータに基いたものです。詳しくは下記文献≪3.アルギニンが骨粗鬆症を改善する例≫をご覧下さい〕
●一酸化窒素(NO)は骨粗鬆症を改善し、骨折の治癒を促進しました。
●エストロゲンの骨粗鬆症改善作用は、NO(cGMP)の作用を介している可能性が示されました(Immunology, 2001, 103, 255. Cell Metab, 2019, 29, 627)。
●アルギニン製剤〔アルギニン、リシン、(グリセロリン酸)、ラクトースを含有〕は、閉経後骨粗鬆症患者や老人性骨粗鬆症患者の骨密度を増やし、痛みの症状を軽減させました。また、骨折の治癒を促進しました。アルギニン製剤中のアルギニン、リシン、およびラクトースは腸からのカルシウムの吸収を促進し、アルギニンはNOを介して骨形成を促進すると考えられました。
●アルギニンは、エストロゲンと同様、NOを介して(アルギニンはNOに変化して)、骨形成を促進すると考えられます。一方、アルギニンはエストロゲンのような女性器(卵巣、子宮など)に対する女性ホルモン作用を有していませんので、安全性の高い骨粗鬆症や骨折の予防・改善成分と考えられます。
●アルギニンは、経口投与で、老人や閉経後の女性の成長ホルモンの分泌を促進させましたので、老人や閉経期後の女性の骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。
●このように、アルギニンは、NOや成長ホルモンの働きを介して、骨粗鬆症や骨折を予防・改善することが期待できます。
●アルギニンは、骨減少症や骨粗鬆症でお悩みの方、特に閉経後の女性の方にぜひ使って頂きたい成分です。アルギニンは天然成分で、私たちの体に欠かすことのできないアミノ酸ですので、副作用の心配はほとんどないと考えられます。実際数多くの臨床試験でアルギニンによると考えられる副作用はほとんどありませんでした。
2)アルギニンの摂取方法
●通常のアルギニンサプリメントの場合
骨粗鬆症の予防や治療に対して、アルギニンの摂取量は、アルギニンとして1日2~4g程度の摂取(1日2~3回に分け摂取)から始め、効きめを見ながら摂取量を調節します。
●『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合
アルギニンの問題点を克服し効果が大幅に高まることが期待できる『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合、アルギニンとして1日1g程度の摂取から始めます。効きめを見ながら摂取量を調節します。効果をあらわす摂取量は個人によって異なる場合があります。なお、『進化型スーパーアルギニンサプリメント』の場合、そのアルギニン1gは、通常のアルギニンサプリメントのアルギニン6~8g程度あるいはそれ以上に相当すると考えられます。また、アルギニンを大量(例えば1日3g程度以上)に、そして(または)長期間(例えば3ヶ月程度以上)摂取し続けても、アルギニンの効果が弱くなったり、消失したりする可能性は低いです(『アルギニンサプリメントの正しい選び方』もご参照下さい)。
なお、『進化型スーパーアルギニンサプリメント』には、骨粗鬆症を予防・改善するビタミンD3とカルシウムが含まれています。そのため、アルギニンとビタミンD3とカルシウムは骨粗鬆症の予防・改善に対し相乗効果を示す可能性がありますのでより高い効果が期待できます。
●アルギニンを摂取する場合の注意点
これについては『アルギニンサプリメントの正しい選び方』をご覧ください。
3.アルギニンが骨粗鬆症を改善するデータ(文献)
①Finiらは、アルギニン製剤(アルギニン、リシン、ラクトースを含有)が骨量減少を改善する可能性を示し、また骨折の治癒を促進することを示しました(Minerva Med., 1996;87: 81-88;Ann. Ital. Chir., 1996;67: 77-82;Biomed. Pharmacother., 2001;55:213-220)
卵巣摘除ラット(雌のラットの卵巣を取り出すことでエストロゲンを欠乏させたラットです。エストロゲンの欠乏によって骨減少症や骨粗鬆症を引き起こします)にアルギニン製剤を投与したところ、骨量の減少が改善される可能性が示されました。つぎに、麻酔下に左の腓骨を骨折させたウサギに、アルギニン製剤を毎日投与し(対照群にはラクトースを投与)、15、30、40、50、60日目にその効果を検討しました。その結果、アルギニン製剤を投与した群では骨折の治癒が促進されました。その効果は骨折手術後30日から特に顕著でした。
骨粗鬆症や骨折に対するアルギニン製剤の効果をさらに検討するため、骨芽細胞に対するアルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の作用が検討されました。骨芽細胞は正常および骨減少症ラットの大腿骨より調製されました。正常ラットおよび骨減少症ラットよりの骨芽細胞の間には違いはありませんでした。アルギニンとリシンの混合物の添加によって、正常ラット由来の骨芽細胞の一酸化窒素(NO)の生成は有意に増加しました。アルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の添加によって、正常ラット由来の骨芽細胞のI型コラーゲン(骨をつくっているタンパク質、これが足りないと骨粗鬆症などになります)の合成は有意に増加しました。アルギニンとリシンの混合物の添加によって、骨減少症ラット由来の骨芽細胞の増殖と細胞数は有意に増加しました。アルギニンまたはアルギニンとリシンの混合物の添加によって、骨減少症ラット由来の骨芽細胞のNOの生成とI型コラーゲンの合成は有意に増加しました。これらの骨芽細胞に対するアルギニンの作用と、アルギニンとリシンの混合物の作用の間にはほとんど差はありませんでした。これらの結果から、アルギニン製剤による骨粗鬆症の改善および骨折治癒促進効果は、主にアルギニンによる骨芽細胞の増殖促進作用、NO生成増加作用、I型コラーゲン合成促進作用などによると考えられました。
②Bellatiらは、閉経後骨粗鬆症患者(カルシトニンを基礎的に投与)にアルギニン製剤(アルギニン、リシン、グリセロリン酸、ラクトースを含有)を6ヶ月間投与しました。その結果、アルギニン製剤の投与によって、骨密度の増加、血中オステオカルシン(骨基質タンパク質で、骨芽細胞から産生され、骨形成時にその血中濃度は上昇します)濃度の増加、痛みの症状の減少、鎮痛剤投与量の減少、パラトルモン(副甲状腺ホルモンともいいます。副甲状腺で生成分泌されるポリペプチドホルモンで、血中のカルシウム濃度を高める作用があります。また、骨に直接作用してカルシウムを放出させ、骨吸収を促進します)およびヒドロキシプロリン(骨コラーゲンのアミノ酸成分で骨質破壊が起こると骨から排出されます)の血中濃度の減少が認められました(Minerva Med., 1994;85: 327-332)。
③Abateらは、老人性骨粗鬆症患者(40人)(カーボカルシトニンを基礎的に投与)にアルギニン製剤(アルギニン、リシン、ラクトースを含有)を投与しました。その結果、アルギニン製剤の投与によって、骨密度の増加、痛みの症状の減少、パラトルモンおよびヒドロキシプロリンの血中濃度の減少が認められました(Minerva Med., 1994; 85: 253-259)。
(2020年1月8日記)
お電話でのお問合せ・相談予約
営業時間:平日9:00~18:00(土曜、日曜、祝日、年末年始を除きます)
フォームでのお問合せ・相談予約は24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。
◎ご利用にあたって
本ホームページにおける「アルギニンの働き」を利用されるにあたり、専門家(医師、看護師、薬剤師)にご相談されることを強くお勧めします(弊社薬剤師または看護師にご気軽にご相談ください。)。
◎本ホームページの目的および引用データについて
本ホームページは、世界的に発表されたアルギニンの最新文献をもとに、アルギニンの最新情報をお届けするものです。そのためそれらのデータに関する最終責任は該文献著者に存在します(引用文献として示してあります)。データに関する疑義は弊社または該文献著者にお問い合わせください。